全日本剣道連盟には剣道、居合道、杖道の三部門により組織されております。 杖道が連盟に参画したのは昭和三十一年で、当時、統一された剣道連盟の杖道の形はなく、審査等も思い思いの流派の形で行われていた。その後、審査及び大会の審判方法による見解の統一性を図る為、杖道研究委員会が設けられました。
研究会は研究を重ね、昭和四十三年二月、草案を完成させ、全日本剣道連盟理事会及び審議会を経て、同年三月二九日の評議委員会において可決。ここに、杖道形(基本形十二本、形十二本)が制定されたのであるが、全国各流派の杖術、棒術等の数多い武道の流派の中から選ばれたとなっているが、おおかた、神道夢想流杖術をもとに作られたのである。
この様な経過により制定された形は昭和四十三年十二月の全日本剣道選手権大会において公開されるとともに昭和四十四年五月京都武道大会において、故清水隆次範士、乙藤市蔵範士により全国からの参加者に対して披露された。その後、中央講習会、地方講習会、各種武道大会等により全国に普及されています。
この制定形を修得することにより、無数の技の変化に応用できるようになり又、神道夢想流杖術にあてはめると全体的な技の構成が知ることが出来ます。
全日本剣道連盟「制定杖」技名称
「基本」 ・ 「相対動作」
本手打
逆手打
引落打
逆手突
返突
巻落し
繰付
繰放
体当り
突外打
胴払打
体外打ち(右・左)
「形」( )は神道夢想流 技
着杖(表)
水月
引提げ(表)
斜面
左貫(表)
物見(表)
霞(表)
太 刀 落 し(表)
雷打(中段)
正眼(中段)
乱留(中段)
乱合(中段)