神道夢想流杖術の稽古

武具

神道夢想流杖術の稽古方法は木刀と丸木(杖)で継承されてきた形の稽古を行います。

杖の定丈

長さ 四尺二寸一分(約128㎝)

直径 八分(約2.4㎝)

材質 樫

木刀

長さ 三尺三寸五分(約100㎝)

柄 八寸(約24㎝)

材質 樫

武道の稽古には、剣道、柔道、空手のように打ち、突の試合形式を目的とした稽古と形技を追及する稽古の二者があります。神道夢想流杖術は香取神道流を極めた夢想権之助先生が幾多の試合の中からあみ出された技(形)を古来約400年、形を変えることなく継承されてきた伝統的な武術で、私たちはこの神道夢想流杖術の形の稽古を通して技の研磨と心身の鍛錬、そしてこの日本の伝統武術を後世に伝えるため稽古を積んでおります。

形を「カタチ」だけでおこなうと踊りになってしまいます。神道夢想流杖術は見た人に緊張感のある感動を与えると言われております。これはひたすら稽古のたまものといえます。が、最初からこのような技が使えるわけではありません。技を使うためにはまず、基本技から順じ「表」、「中段」、「乱合」、「影」、「五月雨」、「奥伝」技へと進みます。稽古が進むにつれて、杖の技を身体にて習得することになり気迫のある稽古、演武を行えるようになるのです。

指導は「伝える」事を目的とし個別指導を基本としています。

十二本の技よりなりたち、杖の身体の動き、間合い等を学ぶ。後日、修行の度合いを見るに表技の一本目、「太刀落し」を見て夢想流の修練を見極めたと言われている。

太刀落、鍔割、着杖、引提、左貫、右貫、霞、物見、笠之下、一禮、寝屋之内、細道

中段

一刀、押詰、乱留、後杖(前・後)、待車、間込、切懸、真進、雷打、横切留、払留、清眼

太刀落、鍔割、着杖、引提、左貫、右貫、霞、物見、笠之下、一禮、寝屋之内(右・左)、細道

五月雨

一文字、十文字、小太刀落、微塵(表、裏)、眼潰、大太刀乱合、小太刀乱合

奥、使合口

先勝、引捨、小手搦、十手、打分、水月、左右留、小手留、打付、見返、あうん

神道夢想流杖術には、併伝武術として神道流剣術、一心流鎖鎌術、一角流十手術、内田流短杖術が伝わっております。